はじめに
焼魚あまねです。
今回も、制作中のビジュアルノベル『吸血天使のユニット戦線』について、最近の制作状況を紹介していきたいと思います。
これまではゲームのフルボイス化やシナリオの規模、想定プレイ時間などについて紹介してきましたが、今回は少し違った話題です。
現在、本作のオープニングムービーに使用する楽曲の制作を進めています。
ビジュアルノベルにおいて、オープニングは作品の第一印象を左右する重要な要素の一つです。もちろん、オープニングムービーがなくてもゲームとして成立しますが、キャラクターや世界観を紹介し、これから始まる物語への期待感を高めるという点では、大きな役割があると思っています。
本作でも、作品の雰囲気に合ったオープニングを用意したいと考えており、そのための楽曲制作に取り組んでいます。
今回は、その制作過程について紹介していきます。
オープニング楽曲を自作することにしました
今回のオープニング楽曲は、自分で制作を進めています。
ゲーム制作では、シナリオや演出、画面デザインなど、さまざまな要素を考える必要がありますが、音楽もまた作品の印象を大きく左右する要素です。
特にオープニング楽曲は、ゲームの中で使用するBGMとは少し異なり、一つの楽曲として成立させる必要があります。
メロディや伴奏はもちろん、曲全体の構成や盛り上がり方、歌詞と歌唱の関係など、考えるべきことは少なくありません。さらに、完成した楽曲をオープニングムービーに使用することも想定しているため、映像との相性についても意識する必要があります。
普段のゲーム制作とは少し異なる作業になりますが、作品の世界観を表現するための大切な工程として取り組んでいます。
Synthesizer V Studio 2で歌唱部分を制作
今回の楽曲制作では、歌唱部分にSynthesizer V Studio 2を使用しています。
Synthesizer Vは、メロディや歌詞を入力することで歌声を制作できるソフトです。音符の長さや音程を設定するだけでなく、発音や歌唱表現についても調整できるため、楽曲に合わせた歌声を作り込むことができます。
ゲームのオープニング曲では、歌唱が楽曲全体の印象を大きく左右します。そのため、単にメロディを歌わせるだけではなく、曲の雰囲気に合った歌い方になるようにしたいと考えています。
例えば、静かな部分では落ち着いた歌い方にし、サビでは力強さを感じられるようにするといった調整です。実際には音程や発音、歌声のつながりなども関係するため、細かな調整が必要になります。
こうした作業を進めながら、少しずつ完成形に近づけています。
コーラスの制作にも取り組みました
今回の楽曲制作で特に時間をかけていたのが、コーラス部分です。
メインボーカルのメロディに対して、別の音程で歌うパートを重ねることで、楽曲に厚みや広がりを持たせることができます。
ただし、単純にメロディを複製して音程を変更すれば、必ずきれいなコーラスになるというわけではありません。
楽曲のコード進行やメロディとの関係を考えながら、自然に響く音程を選ぶ必要があります。
僕自身、音楽理論についてはまだ理解が十分ではない部分もあるため、実際に音を確認しながら試行錯誤を重ねています。
例えば、基本的な三和音の構成を参考にしながら、メインメロディに対してどの音を重ねると自然に聞こえるのかを考えました。
また、コーラスを加える場所についても工夫が必要です。すべての部分に同じようにコーラスを重ねると、かえって楽曲のメリハリが弱くなってしまうことがあります。
そのため、特に盛り上げたい部分でコーラスを厚くするなど、曲全体の構成も意識しながら制作を進めています。
Cubaseを中心に楽曲全体を組み立てる
歌唱部分の制作にはSynthesizer Vを使用していますが、楽曲全体の制作にはCubaseを使用しています。
Cubaseでは、ボーカル以外の楽器パートやドラムなどを組み合わせ、楽曲全体を構成していきます。
今回の制作では、歌唱部分を作り込みながら、それに合わせて伴奏やリズムを調整するという形で進めています。
特に意識しているのが、楽曲全体の盛り上がり方です。
例えば、サビに向かって楽器の数を増やしたり、ドラムのフィルインを入れたりすることで、曲の展開をより印象的にできるのではないかと考えています。
一方で、最初からすべての楽器を鳴らしてしまうと、曲全体の変化が分かりにくくなることもあります。
どこで盛り上げ、どこで少し落ち着かせるのか。
こうした点を考えながら、メロディと伴奏のバランスを調整しています。
ドラムのフィルインやシンバルも重要
今回の編曲では、ドラムの使い方についても改めて考える機会がありました。
普段何気なく聴いている楽曲でも、注意して聴いてみると、曲の展開に合わせてドラムがさまざまな役割を果たしていることが分かります。
例えば、サビに入る直前に短いフィルインを入れることで、次の展開への期待感を高めることができます。また、サビの開始に合わせてクラッシュシンバルを鳴らせば、曲の盛り上がりを強調することもできます。
ただし、こうした要素も入れすぎると、かえって落ち着きのない印象になってしまうかもしれません。
そのため、単純に音を増やすのではなく、必要な場所に適切な演出を加えることを意識しています。
ゲーム内の画面演出と同じように、音楽でも強調する部分とそうでない部分を使い分けることが重要なのだと感じました。
楽曲の構成とオープニングムービーの長さ
楽曲制作と並行して考えているのが、オープニングムービーの長さです。
一般的に、フルサイズの楽曲をそのままオープニングとして使用すると、映像もそれに合わせて長くなります。
もちろん、長いオープニングにも魅力はありますが、ゲームの導入部分として考えると、必ずしもフルサイズである必要はありません。
そこで現在は、完成した楽曲をもとに、オープニングムービー向けの短いバージョンを用意することも考えています。
例えば、楽曲の1番からラスサビへとつなぐことで、曲の印象的な部分を残しながら、全体をコンパクトにまとめる方法です。
ただし、単純に途中を削除するだけでは、曲のつながりが不自然になってしまうこともあります。
そのため、オープニング用に短縮する場合には、必要に応じて楽曲の構成や編曲も調整することになると思います。
このあたりは、実際の映像制作と合わせて考えていきたいところです。
楽曲制作の後にはミックスとマスタリングも
歌唱や伴奏を制作した後には、楽曲全体の音を整える作業も必要になります。
現在はCubaseを中心に制作していますが、最終的な仕上げについては、別のソフトを組み合わせる方法も検討しています。
具体的には、LUNA StudioやWaveLabなどを活用しながら、完成した楽曲の音質や音量バランスを調整していきたいと考えています。
ただし、マスタリングは単純に音量を大きくするだけの作業ではありません。
楽曲全体の音のバランスや聴きやすさを考えながら、必要な調整を行うことが重要になります。
このあたりについても、まだ勉強しなければならないことが多く、実際にソフトを操作しながら少しずつ理解を深めているところです。
音楽制作はゲーム制作とはまた違った知識が必要になる分野ですが、だからこそ新しく学べることも多く、興味深く感じています。
オープニングは作品の魅力を伝える大切な要素
今回の楽曲制作を進めながら、改めてオープニングの役割についても考えています。
オープニングムービーは、単にゲームの冒頭で流れる映像というだけではありません。
登場人物の紹介や作品の世界観、物語の雰囲気などを、短い時間の中で印象的に伝えることができる要素だと思っています。
特にビジュアルノベルでは、文章を中心に物語が進んでいくため、オープニングのような映像と音楽を組み合わせた演出が、作品全体の印象をより豊かなものにしてくれるのではないでしょうか。
もちろん、オープニングだけを豪華にしても、ゲーム本編の完成度が伴わなければ意味がありません。
それでも、長い時間をかけて制作してきた作品だからこそ、こうした部分にもできる限り力を入れていきたいと考えています。
おわりに
今回は、『吸血天使のユニット戦線』のオープニング楽曲制作について紹介しました。
Synthesizer V Studio 2を使用した歌唱制作やコーラスの調整、Cubaseでの編曲など、さまざまな作業を進めています。
特にコーラスの制作では、音楽理論を学びながら実際の音を確認するなど、試行錯誤することも多くありました。
また、楽曲単体としての完成度だけでなく、オープニングムービーに使用することを考えた構成や長さについても、今後調整していく必要がありそうです。
ゲーム制作はさまざまな分野の技術が組み合わさる活動ですが、今回の音楽制作もその一つです。
まだまだ学ぶべきことは多いものの、少しずつ完成に近づいていく過程を楽しみながら、制作を続けていきたいと思っています。
それでは、また次回!
鯛焼ぷろじぇくと。Official Website