はじめに
創作は自由な世界です。
創作者はその自由な世界で、自身の考え、感情、視点を表現することができます。
表現の手法や作品に込める思い、理念は無限に存在し、大きな分類でもそれらは数種類に分かれます。
この広大な可能性の海で適切な方向に進むためには、自分なりのスタンスを確立することが不可欠です。
技術的な成功を超えた次元で、創作との関係が自分自身の人生にとって有益であるように導くことの重要性を考えてきます。
プロフェッショナルかアマチュアか?
創作のスタンスを考える上で最初に考慮すべき点は、自身がプロとしてのキャリアを目指すのか、それともアマチュアとして創作を続けるのかという選択です。
プロとして創作を行うことを選択する場合、そのスタンスは自身の創作がビジネスとして成立することを前提にします。これは作品の品質、生産性、マーケットへの適応性など、さまざまな要素を考慮することを意味します。
しかし、この道を選ぶことは一方で、創作者が自分の作品に対する完全な制御を持つことが難しくなる可能性があります。市場の要求に応じて創作を調整する必要があるかもしれません。
一方、アマチュアとして創作を行う場合、そのスタンスは個人的な情熱や興味に従うことを可能にします。
経済的な成功を第一に考える必要はなく、純粋な表現の自由を追求できます。
しかし、創作を主な収入源とすることは難しく、創作活動を支えるための他の収入源を必要とするかもしれません。
またビジネス的であるか否かだけでなく、広く多くの人に知ってもらいたいのか、ハイレベルな人達と対等に戦えるレベルに到達したいのかなど、その思惑に応じて考えていく必要があるでしょう。
デジタル時代の創作
現代のデジタル環境は、創作者に新たな挑戦と機会を提供しています。
オンラインコンテストが頻繁に開催され、プロとアマチュアが同じ舞台で競うことが可能になりました。
これは素晴らしい機会であり、同時に厳しい現実を直視する場所でもあります。プロとの実力差が明確になる場所でもあるのです。
ここで注意すべきは、プロとアマチュアの境界は曖昧になっており、どちらも行き来出来る環境であるのですが、一定数いると思われる「あわよくばプロになりたい」層が意味もなく傷つく可能性があるということです。
コンテストの結果に挫折せずに創作を続けることができるのか、自分の創作がプロとアマチュアの間でどのように位置付けられるべきかといった問いに対して、創作者は自分自身で答えを見つける必要があります。
よって、厳密にはプロか否かという二択ではなく、それを超えた揺るぎないスタンスが必要になってくるのです。
そして、それに応じてプロを目指したり、またはアマチュアとして創作をしていったりと判断を変えることも可能になるのです。
創作論の視点
創作論もまた、自己の創作スタンスを見つける上で重要な要素です。
ネット上で数多く見ることができる創作論ですが、それぞれがどのような視点から提出されているか理解することが重要です。
その視点が自分の創作スタンスと一致しているか、またはそれを形成するのに役立つかどうかを考えることが重要です。そうすることで、自分の創作活動を守るために一貫性を持った創作論を持つことが可能になります。
ここでも、プロとしての創作論か、そうではないのかという視点は重要です。
ひとまず創作論を考えずに妄信するのはやめましょう。
まずは自分で考える。
創作論とは、その考えるネタを提供してくれるものと捉えた方が良いかもしれません。
まとめ
創作活動は個々の創作者にとっての自由な世界ですが、その自由を最大限に活用するためには、自分自身の創作スタンスを見つけ、確立することが重要です。
自分がどういった創作者であるか、プロとしてのキャリアを追求するのか、それともアマチュアとして創作を楽しむのか、この選択は創作の進行と結果に大きな影響を与えます。
自分自身の創作活動が、自分の人生にとって有益であるように導くためには、このスタンスの確立が不可欠です。