Rethinking記事第三弾。
今回は「ゲームシナリオ作業」について。
現在、制作中のビジュアルノベルゲーム『吸血天使のユニット戦線』においては、シナリオ作業が一応完了している状態です(微調整はもちろん行いますが)。
なので、当時の作業の振り返りとなります。
当時の記事を見るに、『吸血天使のユニット戦線』(以降「吸ユニ」と呼称します)に関して、内容の修正を行っていたようで、当時の私の技量などを考慮して、よりシンプルな内容に変更したとのこと。
「そうですか……」
プレイヤーにわかりやすい内容を……とか、複雑だからすごい、シンプルだから簡素ってことはないよね?
ということで、色々修正していたようですね。
シナリオ作業が終わった現状なのですが、そこそこ複雑な内容になっていて、かつボリュームも増しているという。
これに関しては、当時の私の考えを否定する気はなく、それを踏まえた上での現状といいますか、やっぱり色々な話を盛り込みたいよね、という私の気持ちが反映された結果と言えるでしょう。
作品を発信する以上、プレイヤーへの配慮は必要不可欠なのですが、商業作品ではないからこそ許される自由さというか、ある種のわがままみたいなものも大切にしていきたいと思うのです。
注意すべきは、商業作品であまりやられていないことをするというのが、高く評価されるべき独創的なポイントだと勘違いしないことですね。
本当にこれはわがままなのだと、こだわりなのだと割り切った方が良いでしょう。
商業作品で避けられている手法というのは、避けられる理由があるものです。
何をやるかではなく、何をやらないかを決める。
そういう所をしっかり管理されているのが商業作品かなと思います。
ですから、珍しいことをしているのにあまり目立たない、評価されないと嘆く必要はないのです。
そういうポイントが刺さる人には刺さりますが、広く評価されるのは真っ当に面白いかとか、遊びやすいかなどといういたって基本的な部分になるのではないかと。
ゲーム制作に限らず、趣味で何かをする場合はこの辺り注意する必要があるかと思うのです。
今の世の中、プロと同じ土俵・同じツールで作品を作る事が出来てしまいます。
それは素晴らしいことなのですが、それゆえにプロとの明確な差を理解しないまま作品作りに取り組んでしまったりする光景を、時折見かけます。
単に楽しんでいるだけなら良いのですが、何かとその評価が視覚化される世の中なので、プロだから仕方ない、プロはずるい等々、負の感情が芽生えてしまったりと。
これは誰でも参加できる開かれた場所にプロが現れたのではなく、そもそもプロを含め、誰でも受け入れる世界だと認識すべきなのです。
ゆえに圧倒的な評価の差を見せつけられたとしても、それは当然だと受け流すほかありません。
確かに天才的なプロはいますが、そんなプロでも素人では想像出来ない努力を重ねてきているものです。
ただそこが公表されているわけではないので、無視されがちなのかなと思ったりします。
個人的には、プロとそれ以外の境界は曖昧になってきていると思っています(さっきと話が違うのでは? と思うかも知れませんが)。
要するに、プロを凌ぐ実力を持ちながら趣味でやられている方もゴロゴロいるということです。
「プロ・趣味問わず、楽しい平和な創作世界であればなと思う今日この頃」
なんだか話が脱線してしまった気がしますが、極論、承認欲求を満たすためだけに創作を行うのは、とても非効率だということです。
以前コンセプトについて語りましたが、「何を目的に創作するの?」という部分がこういった評価によって簡単に揺らいでしまうのは勿体ないなと思うのです。
本気でプロを目指すなら真剣に、趣味に徹するならなおさら真剣に(ん?)。
とにかく創作に関しては平和主義者なので、どんどん楽しい創作ワールドが広がることを切に願います。
「はい、脱線はこの辺にしておきます」
そう、それでシナリオ作業についてなのですが、私はアウトラインプロセッサを使用しています。
文章構造を把握しやすいというのが良い点ですね。
作品の設定資料もこれで管理しています。
「NanaTerry」というテキストエディタなんですけど、本当に便利です。
これに関しては、また個別の記事で紹介させていただきたいなと思います。
「NanaTerry」以外にも無料で優秀なテキストエディタは沢山ありますし、探したことがない方は自分に合ったものを一度探してみてはいかがでしょうか?
もちろん有料のソフトにも素晴らしいものが沢山あります。
というか、年々創作者向けのツールとかが採用されていて充実している印象すらありますね。
あとは……世界観の話ですね。
世界観。
これはゲーム制作においては根幹となる部分で、それこそコンセプトと密接な関係にあるものだと思います。
ただ、世界という部分に引っ張られて、舞台設定と混同されるケースもあるかと。
世界観というのはものの見方というか、観点というようなもので、創造世界における大気のようなものなのかなと思ったりします。
これが作品の雰囲気とかに多いに影響するので、作品作りでは大切だよね、と。
でもって、これがしっかり定まると、途端にシナリオ作業を中心とした創作が楽しくなると思うのです。
少なくとも私はそうでした。
あと作品イメージというと、ビジュアルノベルゲームにおいてはフォントデザインも重要ですね。
これで結構印象変わるのと、文字を読んでもらうという点において、読みやすさは重要なファクターなので。
今回のテーマに関しては、こんな感じでしょうか?
特に創作との向き合い方については、延々と広がるディープなテーマなので、語り尽くせませんが、どなたかの参考になればなと思います。
それではまた次回、まだまだ語りますよ。
追記「随分脱線してしまい、急遽追加テーマを盛り込みましたが、おそらく「(Re)」の記事に関してはこんな調子で書いていくと思います。よろしくお願いします」