今回はうつ状態に対する初期段階での対応について書いていきます。
ここでは、うつ状態をうつ病になる前段階、放置しておくとうつ病になる可能性が高い状態として扱っていきます。
また、うつ行発症後、段階的に回復してきた場合の断続的に生じるうつ状態などにも通ずる部分はあるかと思います。
悪循環を断ち切るための早期行動の重要性
うつ状態に陥ったとき、早期に行動を起こすことは、悪循環を断ち切る上で非常に重要です。
うつ状態は、たとえ一時的に治ったとしても、断続的に再発する可能性があり、特に自己評価が低く、自分を責めやすい性格の人にとっては再発のリスクが高くなります。
誰しもが落ち込むことはあるかと思います。
ただそれが深刻な状態へと進行していくとうつ状態になってしまいます。
落ち込みに対する理解と準備
落ち込んだとき、そのまま自然と回復を待つという選択肢もありますが、それにより何もできない日が続き、さらに自己評価が低下するという悪循環に陥る可能性があります。
このような状況を避けるために、積極的な回復行動をあらかじめ用意しておくことが重要です。
身体的に疲れているなど、休息が必要な場合はあります。
しかし、休み方にも工夫は必要です。
悪循環の例示:精神的健康度の低下と回復の長期化
例えば、平時の精神的健康度を100と仮定します。
うつ状態が始まった際、早期に対応しなかった場合、精神的健康度は徐々に低下し、80や70まで落ち込むことがあります。
この状態で何もしないままでいると、自己評価がさらに低下し、50や40まで落ち込む可能性が高くなります。
この段階まで悪化してしまうと、通常の回復プロセスでは以前の健康度まで戻るのに非常に長い時間がかかります。
例えば、最初に早期対応を行っていれば、健康度が80まで低下しても1ヶ月程度で回復できたかもしれませんが、50や40まで落ち込んでしまった場合、完全に回復するまでに半年やそれ以上の時間がかかることがあります。
さらに、この悪循環が続くと、回復するたびに平時の精神的健康度が徐々に低くなっていくこともあります。
最初は100だったものが、悪循環を繰り返すことで90や80にしか戻らなくなり、うつ状態に陥りやすくなってしまうというリスクも生じます。
積極的な回復行動の準備
こうした悪循環を避けるために、以下のような積極的な回復行動をあらかじめ準備しておくことが重要です:
- 小さな目標を設定する: うつ状態では、何かを達成することが難しく感じられるかもしれません。そのため、簡単に達成できる小さな目標を設定し、達成感を得ることで自己評価を少しずつ回復させることができます。
馬鹿らしく思えることで問題ありません。
むしろ、自分を褒めたりすることに理由など必要ないのだと考えましょう。 - 日常のルーティンを守る: 規則正しい生活リズムを保つことは、心の安定を保つのに役立ちます。食事や睡眠、軽い運動を取り入れることで、身体的な健康を維持し、精神的な回復を助けます。
案外見逃しがちなポイントです。
元気なうちは多少無理が出来ますが、それを当たり前だと思わないことです。
無理が出来なくなったことを悲しんだり、自分を責める必要はありません。 - サポートを求める: 家族や友人、専門家に相談することで、孤立感を和らげ、外部からの支援を得ることができます。自分だけで解決しようとせず、他者の助けを借りることが大切です。
何かしらのコミュニティは大きな助けとなります。 - 自己理解を深める: 自分が落ち込みやすい性格であることを理解し、そのことを受け入れることも必要です。落ち込んだときにどう対処するかをあらかじめ考え、対処法を準備しておくことで、再発時の対応がスムーズになります。
自分を変えるのは難しいですが、まずは現状の理解が必要です。
ありのままの自分を受け入れる勇気が必要です。
慣れと受容の大切さ
最後に、落ち込みやうつ状態は、長い人生の中で幾度となく訪れるものであると理解し、そうした状態に慣れることも必要です。慣れることで、いざというときに過度に動揺せず、冷静に対処できるようになります。
早期に行動を起こし、悪循環を断ち切ることが、再発を防ぐための第一歩です。積極的な回復行動を取り入れ、自己理解を深めることで、うつ状態と向き合う力を養いましょう。